赤身和牛で楽しむ、おうちで本格イタリアンのすすめ|レシピとペアリングワインリスト
イタリア料理といえば、チーズやトマトを使った重めの印象がありますが、
本場では「肉の火入れとオリーブオイルと塩」だけで成立するごちそうがたくさんあります。
だからこそ、赤身肉やフィレ肉の“うま味と甘み”を引き出すのに、イタリアンの発想はとても相性が良いのです。
今回は、和牛の赤身肉の旨みを活かした「イタリアンフルコース」をご提案します。
Aperitivo(アペリティーヴォ)
和牛のブレザオラ × 白ワイン(ソアヴェ)
まずは軽やかなスタートから。
ブレザオラと呼ばれる牛の生ハムをルッコラとパルミジャーノで仕立てます。
牛の生ハムが近くの小売店で手に入らなければ、豚の生ハムでの代用も良いと思います。
ワインはイタリア北部のヴェネト州にあり、古くから白ワインの名産地として知られているワインをセレクト。穏やかな酸味とミネラル感があり、繊細な料理や和牛の前菜と相性が良い白ワインを片手に、ゆっくりと夜を始めましょう。
材料
赤身肉薄切り、ルッコラ、パルミジャーノ、オリーブオイル、レモン、塩
レシピ
- 肉は薄くスライスし塩を軽くふる。
- 皿に盛りルッコラとチーズをのせる。
- オリーブオイルとレモンをかけて完成
おススメのソアヴェワイン
1. イナマ・ヴィン・ソアヴェ・クラシコ(Inama Vin Soave Classico)
-
特徴: アプリコットや桃のような甘酸っぱい果実味と、キリッとした酸味が特徴。
-
価格帯: 約2,000円前後。
2. ピエロパン・ソアヴェ・クラシコ(Pieropan Soave Classico)
-
特徴: 柑橘系の香りとミネラル感があり、爽やかな味わい。
-
価格帯: 約3,000円前後。
3. ジーニ・ソアヴェ・クラシコ・ラ・フロスカ(Gini Soave Classico La Froscà)
-
特徴: 熟した果実味と豊かなミネラル感が調和した、複雑でエレガントな味わい。
-
価格帯: 約4,000円前後。
Antipasto(前菜)
カポナータとロマネスコのマリネ
ナスやパプリカを甘酸っぱく煮込んだカポナータは、イタリアの夏の定番。
ロマネスコの美しい緑とともに盛り付ければ、視覚からも楽しめる一皿に。
肉を主役にする前の、優しいアクセントです。
材料
ナス、パプリカ、ズッキーニ、玉ねぎ、トマト缶、オリーブオイル、ロマネスコ、白ワインビネガー
レシピ
- ナス、パプリカ、ズッキーニ、玉ねぎを一口大にカット。
- オリーブオイルで炒めた後に、トマト缶を加えて煮る。
- 別の鍋でロマネスコを茹で、ビネガーでマリネする。
- 2と3を冷やして盛り合わせる。
Primo Piatto(第一の皿)
ポルチーニのクリームリゾット
乾燥ポルチーニを戻し、バターとチーズでとろりと仕上げた濃厚なリゾット。
ポルチーニの深い香りが、これから登場する和牛の存在感を引き立てます。
香りとコク、ふたつの余韻がゆっくりと口に広がるひと皿です。
材料
乾燥ポルチーニ、米、バター、玉ねぎ、白ワイン、パルミジャーノ、ブイヨン、生クリーム
レシピ
- 乾燥ポルチーニを戻し、戻し汁を取っておく。
- 玉ねぎを炒め米を加える。
- 白ワイン→ブイヨン→戻し汁の順で加えて煮る。
- 仕上げにパルミジャーノチーズと生クリームで調える。
Secondo Piatto(主菜のプレート)
赤身系ステーキ × グリル野菜のバルサミコマリネ
主役は、和牛の赤身系ステーキ。
素材のポテンシャルを最大限に引き出すのは、シンプルな塩と香草。
ローズマリーとガーリックで香りを添え、じっくり焼き上げます。
材料
ステーキ)フィレステーキ、ローズマリー、ニンニク、オリーブオイル、フルール・ド・セル、黒胡椒
付け合わせ)ナス、ズッキーニ、パプリカ、オリーブオイル、バルサミコ酢、塩
レシピ(ステーキ)
- 肉を常温に戻す。
- オイルでローズマリーとニンニクを香らせる。
- 肉を焼き、アルミホイルで余熱を入れた後、仕上げに塩と胡椒をふる。
レシピ(付け合わせ)
- 野菜をスライスして肉汁の出たフライパンでグリル。
- 温かいうちにオイルと酢、塩で和える。
- 冷やして味をなじませる。
合わせるワインは、イタリア産の赤ワインの中でも、以下のようなタイプが特におすすめです。
おススメのイタリアワイン
① キャンティ・クラシコ(Chianti Classico)
-
地域: トスカーナ州
-
品種: サンジョヴェーゼ主体
-
特徴: 赤い果実の香りにほどよい酸味とタンニン。肉の旨味をさっぱりと洗い流す。
-
相性ポイント: ローズマリーの香りとも調和し、ステーキの火入れの香ばしさを引き立てる。
② ネッビオーロ・ダルバ(Nebbiolo d'Alba)
-
地域: ピエモンテ州
-
品種: ネッビオーロ
-
特徴: しっかりとしたタンニンと深い香り(スミレ、タバコ、スパイス)。高級感のある余韻。
-
相性ポイント: 赤身肉の凝縮された旨味に重ねて深みのあるマリアージュが可能。
③ バルベーラ・ダスティ(Barbera d'Asti)
-
地域: ピエモンテ州
-
品種: バルベーラ
-
特徴: フレッシュでやや軽やか、酸が心地よい。果実味も豊か。
-
相性ポイント: 肉の脂よりも赤身の旨味に寄り添うタイプ。繊細な火入れのフィレ肉向き。
Dolce(デザート)
マスカルポーネのセミフレッド × エスプレッソ
締めくくりは、冷たくてふわりとしたセミフレッド。
ティラミスよりも軽く、ムースよりもコクがある不思議な口溶け。
食後に添えるのは、少し濃いめのエスプレッソを。
材料
マスカルポーネ、生クリーム、卵黄、砂糖、ラム酒(任意)
レシピ
- 卵黄と砂糖を泡立てる。
- マスカルポーネと合わせる。
- 生クリームを泡立てて混ぜる。
- 型に入れて冷凍庫で4時間以上冷やす。
おススメの食後酒(Digestivo)
① スッキリと締めたい方はアマーロ
Amaro Montenegro(アマーロ・モンテネグロ)
-
国民的アマーロと呼ばれるほど愛される存在
-
オレンジピール、シナモン、花の香りなど複雑で柔らかい
-
やさしい苦味と上品な甘みで、どんなコース後にもマッチ
-
初めてのアマーロにぴったりな一本
②しっかり蒸留酒で酔いきりたい方はグラッパ
Grappa Nonino Vendemmia(グラッパ・ノニーノ・ヴェンデンミア)
-
高級グラッパの代名詞「ノニーノ」社の入門ボトル
-
フルーティでクリーン、アルコールの刺激が少なく上品
-
赤身和牛の余韻を昇華させるような香り高さ
-
ストレートでも驚くほど飲みやすく、贈り物にも◎
③甘くて柔らかい余韻で優しく締めたい方はデザートワイン
Vin Santo del Chianti Classico – Avignonesi(アヴィニョネージ)
-
トスカーナ名門ワイナリーによる極上のヴィンサント
-
干しブドウ由来の深い甘みと酸味のバランスが秀逸
-
ビスコッティとの相性抜群、セミフレッドとも好相性
-
デザート好きに贈る“最上の締めくくり”
「特別」をつくるのは、素材と余白。
レストランの味は、確かに魅力的。
でも、誰かと一緒に整えたテーブルで味わうごはんには、何か特別な力があると思うのです。
素材を活かし、時間を楽しみ、五感で味わう。
MARBLANCの和牛赤身肉を使用した「本格おうちイタリアン」はきっと特別なひと皿になるはずです。
いつかの機会に是非ご利用くださいませ。
コースに使いたいMARBLANCのアイテム
▶ 極上赤身ステーキ